筑波大学 障害科学類[後期]一般選抜 小論文の概要と傾向
小論文試験は、
①高校で「小論文」といった授業科目が設定されておらず、
②また、「小論文」という高校教科書があるのでもなく、
③高校で「小論文の書き方」を教わった経験のない人も多い、
④そして、正答例を「なんとなく『眺める』」だけで、実力が自ずと向上するわけでもない
いわば「ないない尽くし」のなかで学習を進める対策が難しい科目です。
本番の試験で着実に高得点を取るには、
①論文とはそもそも何か
②論文のルール、作法、構造とはいかなるものか
③論理的思考力、表現力、読解力をどのように培うか
④図表読み取り問題で問われる《情報の取り出し》《解釈》《評価》
について理解したうえで、的確に対策と実践演習を進める必要があります。
合格者の声(2025年度大学入試)
試験の概要
出題形式:
※大学HPで過去問公開
配点:
時間:60分
出題の傾向
難易度:標準
【ポイント】
心理学類とともに、ひじょうにユニークな出題形式が採用されている。
集団討論を想定し、それを紙上で再現する記述を求めている。論文ではなく、「話し言葉」で書くよう指示されている(過去3年間)。
コロナ禍での受験生の集合を避けることを目的としていると思われる。論文形式ではなく、「話し言葉」での記述が指定されているため、事前に書き慣れておく必要はある。
ポイントとしては、出題意図にある通り、周囲の受験者による意見に応答し(「独りよがり」はNG)、その議論の協働を通じて、論理的かつ協調的に結論を導くよう、わかりやすく答案として示すことであろう。
話し言葉と示されている以上、例えば「 」(鍵括弧)でセリフを盛り込むこともOKだろうし、■●◇といった記号類を用いながら集団討論で提出されるだろう意見を記すといったような工夫も許可されるだろう。
障害科学類というきわめて独創的な学問領域を形成している点も受験生は注視する必要がある。
この学類は、いわゆる養護教諭を養成する課程といったことだけを意味していない。
・「障害を科学する」とはどのようなことなのか
・「障害」とはどのように捉えられるのか
について、自身の考えを準備しておくことが答案執筆時にも必ず役立つ。それは入学前の志望理由であり、入学後の学修へとつながるものでもある。
学問への入門編(橋渡し)としては、以下のWeb講義を参考にしてほしい。
具体的な対策問題
過去問以外に、どのような問題に取り組むことが小論文対策になるかわからないといった相談の声が寄せられることがあります。
当校では、アドミッションポリシーを分析し、過去問以外で事前に取り組むべき対策問題を選定して提示するほか、時事課題論文については新聞記事から作問して用意するケースもあります。
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