結論からいえば、要約は「自分の考え」を盛り込みません。
あくまで著者やその論考の主張をまとめます。
しかし、実は、まとめる視点そのものに暗に「自分」が前提されています。
なぜなら、それが重要だと感じるのは、ほかでもない「自分」だからです。
ただし、要約が論者の主張をまとめることである以上、その力のある人がまとめれば、重要だというポイントはほとんど同じ(共通/同一)になります。従って、ポイントがずれていれば減点され、得点できません。
論文のプロ(大学教員/優れた研究者)になってくると、相手(著者/執筆者)以上に、その論考についてより一層深く理解しているという事態が発生します。
あなたは自分で論を書いて展開しているけれども、自分で気が付いていない、こういう点が書かれてしまっていますよ、あるいはあなたは自分で気づかないうちに、こういう点を前提にして書いてしまっていますよ、
ということを指摘するわけです。
要約というのは、相手(著者/執筆者)=課題文(論考)のことを、とにかくがっちりと把握することが求められます。
小論文の採点者である大学教員は、どう要約するのか? 大学や大学院の小論文試験を誰が採点するのか? それは、言うまでもなく大学教員です。そうした大学教員にとって、研究と教育が職務ということになります。わかりやすく…
コメント