筑波大学 情報学群 知識情報・図書館学類[後期]一般選抜【小論文解説】

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筑波大学 情報学群 知識情報・図書館学類[後期]一般選抜 小論文の概要と傾向

試験の概要

出題形式:
※大学HPで過去問公開
※課題文は著作権の関係上、省略

配点:200/200

時間:90分

出題の傾向

難易度:やや難

【ポイント】
課題文が公開されていないことを受けて、設問と出題意図から説明をくわえる。

受験生にとっては周知の通り、図書館学といっても、ただ単に蔵書の整理方法を学ぶといったような牧歌的な学問状況にはない。知識はどのように形づくられるのかといったような、最先端の学問領域を形成するに至っている。したがって、設問は情報科学の基盤となる基本的な数理学的思考能力(問題1)とともに、英語課題文(問題2)が与えられている。問題2は、入学後に英語文献の講読が多いことに対応しているものと思われる。

難易度を「やや難」としたのは、例えば令和4年度の日本語課題文が柴田邦臣(社会情報学)の『〈情弱〉の社会学』(青土社https://amzn.to/46xXtSW)から採られており、刊行社からもわかる通り、哲学的な論考を捌いたのちに、気候変動に関する英語課題文を捌くという、いわゆる「頭の切り替え」が必要となるからである。

小論文対策を行う際にも、社会科学系の課題文・答案執筆を行った後に、すぐさま英語課題文を読解するといった「二階建て」を勧めたい。英文読解と日本語による小論文答案執筆を併行して行うことで、日本語の文章の精度は着実に向上することも期待できる。

情報系学部の小論文対策、また学問への入門編(橋渡し)としても、以下の解説を参考にしてほしい。

※1 受講生には繰り返ししつこく伝えてきたところではあるが、本試験では当校なりが臨席したうえで隣で答案執筆の介助や補助線を引くことはもちろんできない。サッカー選手のように、ピッチ上に出場した選手としてドリブル、パス、ポジショニングの自己判断を下しながらそれらを一人で行い、局面を打開せねばならない。本解説も「受験生の多くが知りたい、手っ取り早い正答例や正答パターン」を示せば、当然それに引きずられて各位が答案執筆をすることになるため、極力避けるよう配慮したいと考えている。文章を書くという行為自体がきわめて内省的な営為だからである
※2 また、参考までに付言しておけば、国公立・私立を問わず、また志望校の難易を問わず、上記の他大学出題解説は役に立つものなので、閲読しておいてください(×「国公立だから関係ないや」「私立だから見なくていいか」)
※3 答案を執筆した際は、出題分析の質の高さが担保された添削講評を受ければ、いわゆる書きっぱなしにならずに済むため、当校ほかで提供している「単発添削」や「講座受講」を活用することを勧めておきます
※4 なお、当校講師は社会情報学、メディア研究で博士課程で修学した経験や私立大学で「情報社会論」の講師を務めた経験があるため、東大情報学環(大学院修士課程)入試社会科学系大学院修士課程入試の論文指導も可能です

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具体的な対策問題

過去問以外に、どのような問題に取り組むことが小論文対策になるかわからないといった相談の声が寄せられることがあります。
当校では、アドミッションポリシーを分析し、過去問以外で事前に取り組むべき対策問題を選定して提示するほか、時事課題論文については新聞記事から作問して用意するケースもあります。

参考)東大情報学環・お茶の水女子大・一橋大 院試過去問

例えば、東大情報学環(大学院修士課程)入試では、次のように出題される(2020年過去問)。
院試では課題文は与えられないことが一般的です。

以下はお茶の水女子大と一橋大の修士課程の過去問(2023年)。

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