横浜国立大学 都市科学部 環境リスク学科[前期]一般選抜【小論文解説】

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横浜国立大学 都市科学部 環境リスク学科[前期]一般選抜 小論文の概要と傾向

試験の概要

出題形式:
※大学HPで過去問公開

配点:200/850

時間:

出題の傾向

難易度:標準

【ポイント】
都市社会共生学科と同様、ユニークな出題である。

課題文はNTTデータという民間企業の掲載記事である。新書や新聞以外に民間企業のHP記事を大学入試小論文の課題文に据えることは珍しいといえるのではないか。ましてや国公立大学であるため、またしても「横国」らしい「アーバンでカラッとしており、割り切り方がどこかスマート」な印象がある。

課題文は、「人工知能(AI)とは」をタイトルとしたわかりやすい短文である。
また、以下の見出しがとられている。
・そもそも「人工知能(AI)」をどうとらえるべきか
・AGI(Artificial General Intelligence:汎用的人工知能)はまだ存在しない
・「特定領域では人間を凌駕する能力を発揮する」
・ディープラーニングによってAIの精度が大幅に向上
・世代を超えた多様なAIの手法を適材適所で活用


設問の問1「すべての仕事がAIに取って代わられる」については、【中央大学 国際経営学部】2023年度 小論文解説・正答例の中で経済決定論(economic determinism)とともに技術決定論(technological determinism)として詳しく説明しているので、ぜひ参照されたい。
つまり、問1は技術決定論をどのように見立てるのかを問うている。

問2では、AIと日本における社会課題解決、その問題(課題)が設定された。
人工知能と情報社会という現代の焦点ともいえそうなテーマである。
そうしたテーマに関する良質な論考も新書などで多くあるため、ここではやや唐突ながら当校講師による、将棋で名人位を三期、戴冠した実力派棋士、佐藤天彦九段との対話、インタビューを紹介しておこう。
課題文にもある通り、AIは例えば将棋など「特定領域では人間を凌駕する能力を発揮する」一方で、それを人間はどのように捉えればよいのかというテーマとして広げながら天才棋士に訊いたインタビューである。
佐藤天彦棋士の話している内容は、この横浜国大の出題に対しても、きわめて示唆に富んでいる。
以下にリンクを貼り付けておくので、問2に対するヒントとなれば嬉しい。
【佐藤天彦九段・独占インタビュー①】藤井聡太竜王の凄みとは?棋士の計算能力?人間とAIそして将棋と将棋棋士の関係について
00:07:46あたりから問1「すべての仕事がAIに取って代わられる」について述べています

つまり、問2は人間、社会、技術の三項の関係について問う良問である。
改めて佐藤天彦九段が話されたことを訊いてみると、ここでのトーク内容がそのまま問2の答案、立論の柱になっていくのではないかと思われる。もちろん、日本における社会課題解決、その問題(課題)について直接的に討議しているわけではないものの、こうした議論を敷衍すればそれらに関する論考や検討へとつなげることができるだろう。

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過去問以外に、どのような問題に取り組むことが小論文対策になるかわからないといった相談の声が寄せられることがあります。
当校では、アドミッションポリシーを分析し、過去問以外で事前に取り組むべき対策問題を選定して提示するほか、時事課題論文については新聞記事から作問して用意するケースもあります。

参考)東大情報学環・お茶の水女子大・一橋大 院試過去問

例えば、東大情報学環(大学院修士課程)入試では、次のように出題される(2020年過去問)。
院試では課題文は与えられないことが一般的です。

以下はお茶の水女子大と一橋大の修士課程の過去問(2023年)。

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