横浜国立大学 都市科学部 環境リスク学科[後期]一般選抜 小論文の概要と傾向


難易度:難
2023(令和5)年度出題
2024(令和6)年度のアクセンチュアによるAI技術をめぐる社会的、倫理的な問題点や課題に関する出題とともに、都市社会共生学科の小論文試験を象徴するような2023(令和5)年度のような「難しい」出題に関して本ホームページでは紹介しておこう。参考までに伝えれば、2020年度(令和2)年度のデヴィッド・グレーバー『負債論』が採られた過去問も、とりわけ「難しい」。2023年度と2020年度は、当校に所属する博士課程出身の大学講師陣も「舌を巻いた」問題でした。






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【ポイント】
都市社会共生学科と同様、ユニークな出題である。
課題文はNTTデータという民間企業の掲載記事です。新書や新聞以外に民間企業のHP記事を大学入試小論文の課題文に据えることは珍しいといえるのではないでしょうか。ましてや国公立大学であるため、またしても「横国」らしい「アーバンでカラッとしており、割り切り方がどこかスマート」な印象があります。
課題文は、「人工知能(AI)とは」をタイトルとしたわかりやすい短文です。また、以下の見出しがとられています。
・そもそも「人工知能(AI)」をどうとらえるべきか
・AGI(Artificial General Intelligence:汎用的人工知能)はまだ存在しない
・「特定領域では人間を凌駕する能力を発揮する」
・ディープラーニングによってAIの精度が大幅に向上
・世代を超えた多様なAIの手法を適材適所で活用
設問の問1「すべての仕事がAIに取って代わられる」については、【中央大学 国際経営学部】2023年度 小論文解説・正答例の中で経済決定論(economic determinism)とともに技術決定論(technological determinism)として詳しく説明しているので、ぜひ参照されたい。
つまり、問1は技術決定論をどのように見立てるのかを問うています。
問2では、AIと日本における社会課題解決、その問題(課題)が設定されました。人工知能と情報社会という現代の焦点ともいえそうなテーマです。
そうしたテーマに関する良質な論考も新書などで多くあるため、ここではやや唐突ながら当校講師による、将棋で名人位を三期、戴冠した実力派棋士、佐藤天彦九段との対話、インタビューを紹介しておこう。課題文にもある通り、AIは例えば将棋など「特定領域では人間を凌駕する能力を発揮する」一方で、それを人間はどのように捉えればよいのかというテーマとして広げながら天才棋士に訊いたインタビューです。
佐藤天彦棋士の話している内容は、この横浜国大の出題に対しても、きわめて示唆に富んでいます。以下にリンクを貼り付けておくので、問2に対するヒントとなれば嬉しい。
(【佐藤天彦九段・独占インタビュー①】藤井聡太竜王の凄みとは?棋士の計算能力?人間とAIそして将棋と将棋棋士の関係について)
※00:07:46あたりから問1「すべての仕事がAIに取って代わられる」について述べています
つまり、問2は人間、社会、技術の三項の関係について問う良問です。
改めて佐藤天彦九段が話されたことを訊いてみると、ここでのトーク内容がそのまま問2の答案、立論の柱になっていくのではないかと思われます。もちろん、日本における社会課題解決、その問題(課題)について直接的に討議しているわけではないものの、こうした議論を敷衍すればそれらに関する論考や検討へとつなげることができるでしょう。




※なお、当校講師は社会情報学、メディア研究で博士課程で修学した経験や私立大学で「情報社会論」の講師を務めた経験があるため、東大情報学環(大学院修士課程)入試や社会科学系大学院修士課程入試の論文指導も可能です
【横浜国立大学 都市科学部 都市社会共生学科】一般入試 小論文対策専科コース

[専科コース]
☞高い精度の小論文対策[2名限定コース]
2025年度を含めた過去7年分の過去問を徹底分析し、受験者に求められている小論文答案についてレクチャーしていきます。「難しい」「難解な」課題文、出題に対応し、着実に合格する力をしっかりと養うための講座です
2025年度出題を含めた過去問7年分の[正答例および解説]テキスト

2025年度出題を含めた過去問7年分[正答例集]合計137頁にわたる高水準のオリジナルテキスト
☞高水準の正答例集
受験者に求められる高い水準の正答例を過去7年分にわたって一挙に掲載。自学自習が進められるよう問題も掲載したオリジナルテキスト(137頁)を頒布します。当校の博士課程出身で現職大学講師2名が正答を作成しました。直近の2025年度出題については、詳細な解説および課題文と設問の理解に必要となる資料群も紹介しています(講座受講生には進呈)




- 2025年度を含めた過去7年分の過去問を徹底分析し、受験者に求められている小論文答案についてレクチャーしていきます
- 正答例のみならず問題文へのメモを添付しています。当校の大学院博士課程出身で大学で講師を務める2名が課題文をどう読んでいるのかがわかります
- 2025年度は直近の出題という点を踏まえて、詳細な解説および他大学で出題された類題を掲載
- 過去の受講生の答案を修正した正答例を示した年度も示しています
対策講義動画紹介 ※一部抜粋


2026(令和8)年度試験に向けた対策の重要ポイント
例えば神戸大学法学部の出題設問文では「あなた個人の見解を述べるのではなく、資料に書かれている内容に基づいて記述すること」とわざわざ明記されるなど、「私の体験談/体験記」を小論文試験の答案として求めていないと明示するケースもあります(神戸大学法学部[後期]一般選抜【小論文解説】)。
一方で、こうした「私の体験談/体験記」が求められるのは、看護系大学・学部です。なぜなら、将来就きたいと希望する内的な動機がきわめて重要となる高度専門職だからです。医師や看護師といった生命に直接関わる医療専門職に求められる職業規範は、内的な動機と高邁な理念が結びつきながら形づくられるからでもあるでしょう。
他方で、周南公立大学で大学側からの問題講評として「図表読解の問題では与えられた情報からどこまで論理的に課題解決の方法を論じられるかが重要であるが、図表には全く示されていない根拠のない情報(テレビで見た、等)を用いて飛躍した持論を展開する解答(私の祖父母は○○を実践している、等)も散見された」と示されていた通り、論文形式ではなく、散文形式で「私の体験談/体験記」を書く、つまり論文と作文とは異なる点を理解できていない大学入試小論文答案は非常に多いと思われます。当校受講生も一回目に提出する答案が論文ではなく、作文となってしまっていることが実に多い(周南公立大学校推薦選抜&総合型選抜&一般選抜【小論文解説】)。
「私は」から書き始める小論文答案からの脱却は、この事例を参照願います。オンライン講義で「論文と作文の違い」についてわかりやすくレクチャーしたうえで(オンライン講義スライド抜粋)、オーダーメイドの個別指導を行うことで答案の質が圧倒的に向上し、この受講生は志望校に見事合格を果たしました(小論文の質が向上した当校受講生の事例)。
- 問題意識・問題提示 ~人間や社会にとってなにが重要なのかを示す
- 観察(の記述) ~具体的事例を上げたうえで、それについて説明する
- 分析 ~その事例はどのような特徴があるのか(どのような特徴があると導き出せるのか)
- 考察 ~①・②・③をふまえ、さらに鋭く結論としてまとめる
講座・コース群 ※受講申込受付中
精度の高い分析に基づいた小論文対策で志望校合格へ
~質の高いオンライン個別指導で「受かる」小論文が書けるようになる~

総合型選抜
小論文対策にくわえて志望書添削・面接練習・対策も行いたい方向け
一般選抜
難関中堅国公立・私立大学の小論文対策を着実に行いたい方向け
時期や要望に応じた講座・コース群 ※受講申込受付中
◉2025年度入試における私立大学の二次試験、国公立大学の前期/後期日程試験で出題された小論文、総合問題を概観すると、この試験科目はもはや《一カ月で対策する科目》ではなく、《他教科と同様に着実な準備が必要な科目》へと変化しつつあることが見て取れます。
◉いち早く対策を開始することが2026年度入試での合否の鍵を握っています。
◉小論文を「合否をわける重要科目」として捉えたうえで、しっかりと腰を据えて時間を投じながら対策と準備を進めることが重要です。
◉受験に打ち勝つためには着実な小論文対策をおこなう必要があります。ライバルに差をつける高い水準の小論文準備をおこないましょう。

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具体的な対策問題
過去問以外に、どのような問題に取り組むことが小論文対策になるかわからないといった相談の声が寄せられることがあります。
当校では、アドミッションポリシーを分析し、過去問以外で事前に取り組むべき対策問題を選定して提示するほか、時事課題論文については新聞記事から作問して用意するケースもあります。
参考)東大情報学環・お茶の水女子大・一橋大 院試過去問
例えば、東大情報学環(大学院修士課程)入試では、次のように出題される(2020年過去問)。
院試では課題文は与えられないことが一般的です。






以下はお茶の水女子大と一橋大の修士課程の過去問(2023年)。






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