埼玉大学 教養学部[後期]一般選抜 小論文の概要と傾向
試験の概要
出題形式:
※大学HPで過去問公開
配点:200/200
時間:
出題の傾向
難易度:標準
【ポイント】
短期的で単視眼的ではない視野、つまり実学ではなく学問の本筋、王道ともいえそうな「このことを考えることは、直接お金をうみだすわけではないけれど、『学問すること』は楽しく、知的興奮のような喜びを伴うものだ」という大学側のメッセージを答案で表現していきたい。それがリベラルアーツというものだろう。
令和3年度から遡って、出題を概観しよう。
令和3年度
吉見俊哉『「文系学部廃止」の衝撃』(集英社新書)が出典である。吉見は日本を代表する社会学者で、東大の情報学環でメディア研究の第一人者として研究と教育に従事し、副学長を務めるなどした(現在は退官し、国学院へ転出)。メディア学だけでなく、後年は大学という知のあり方とでも呼べばよいような著作や米国滞在時の社会観察・分析の著作も精力的に著している。大学入試小論文の課題文に採られやすい、論理的でありつつわかりやすさ(食べやすさ)も体現した文章が多い。
教養部という学部らしい課題文選択で、埼玉大学が「なにをもって『教養』と考えているのか」を知るうえで、貴重な過去問である。
令和4年度
小熊英二『日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学』(講談社新書)から引用された。小熊も社会学者である。小熊も吉見と同様、アカデミズムの住人ではあるものの、サントリー学芸賞や小林秀雄賞を受賞するなど、どちらかといえば「著名人」である。小熊も大学入試小論文に採られやすい。
これもまた吉見とアプローチが共通しているのは、歴史社会学的な論証の対象への迫り方である。そうしたアプローチが確かなものだから課題文に採用されやすいのである。
令和3年、4年の出題を通じて読み取れることは、過去から現在に至る歴史的な系譜を鮮やかに解釈したり、令和5年度の「善と悪」道徳と倫理、といった、それ自体が直截な表現をすれば「お金を直接生み出すことではないこと」について論考を広げる能力と姿勢を測ろうという出題意図が浮かび上がってくる。
※なお、当校講師は社会情報学、メディア研究で博士課程で修学した経験や私立大学で「情報社会論」の講師を務めた経験があるため、東大情報学環(大学院修士課程)入試や社会科学系大学院修士課程入試の論文指導も可能です
【動画目次】
00:00:00 スポ科出題の傾向と対策・2025年度総合問題について
00:02:20 《スポーツを論じる》とは
00:03:25 スポ科小論文対策の必須購読書(赤本推奨書はNG)
00:07:54 大学共通テスト[現代国語]詳細解説&共テで学べる小論文対策
00:14:03 論文とは何か・論文の書き方※講義抜粋
00:16:38 小論文は「私は」と書かない!?作文と論文
00:17:20 論文の基本的な構造
00:17:35 要約の基本
00:18:39 小論文の要諦とNG
00:19:24 小論文のテクニック5選
00:19:50 質疑応答
【動画目次】
00:00:00 OP
00:00:32 答案はどうなっていると減点されるのか?
00:03:35 答案はどうすると加点、高得点になるのか?
00:05:34 スポ科2025年度総合問題で重要なこと
00:06:23 基礎的な考える力
[2024スポ科発表の出題意図]
00:07:33 小論文の採点とはどのようなものか?
00:09:52 主張や指摘は理由や根拠とともに示す
[2024スポ科発表の出題意図]
00:12:06 ターム(単語)の並置
00:12:28 文章技法・三点セット
00:13:50 資料読み取り問題は「特殊」なのか?
00:14:29 カギカッコ~常識を疑う
00:14:52 スポーツをカギカッコに入れる?つまり「この世からスポーツがなくなったら…」
【動画目次】
00:00:00 OP
00:00:21 スポ科専願の理由
00:03:50 大学共通テスト得点状況
00:05:41 講座受講時の提出答案と添削状況
00:06:21 試験直前答案のピンチとは!?
00:07:38 講座内予想問題と本番試験
00:09:34 2024年度問題「この世からスポーツがなくなったら」
00:10:39 合格のポイント1
00:12:55 合格のポイント2
00:15:36 小論文のポイント1
00:16:27 スポ科答案論文のポイント
00:19:06 当校の見立てるスポ科答案採点基準
00:21:07 大学入学後にやりたいこと‼
00:23:18 合格後の小論文に関する感想
00:24:49 小論文のポイント2
00:25:30 小論文試験が課される理由
00:26:20 当校講座受講のメリットと内容水準
00:27:10 ご家族の合格の喜び
00:27:45 合格のポイントまとめ
00:28:56 合格のポイント再まとめ
00:29:22 合格の実感は?
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具体的な対策問題
過去問以外に、どのような問題に取り組むことが小論文対策になるかわからないといった相談の声が寄せられることがあります。
当校では、アドミッションポリシーを分析し、過去問以外で事前に取り組むべき対策問題を選定して提示するほか、時事課題論文については新聞記事から作問して用意するケースもあります。
参考)東大情報学環・お茶の水女子大・一橋大 院試過去問
例えば、東大情報学環(大学院修士課程)入試では、次のように出題される(2020年過去問)。
院試では課題文は与えられないことが一般的です。
以下はお茶の水女子大と一橋大の修士課程の過去問(2023年)。
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