福島大学 行政政策学類[前期]一般選抜 小論文の概要と傾向
小論文試験は、
①高校で「小論文」といった授業科目が設定されておらず、
②また、「小論文」という高校教科書があるのでもなく、
③高校で「小論文の書き方」を教わった経験のない人も多い、
④そして、正答例を「なんとなく『眺める』」だけで、実力が自ずと向上するわけでもない
いわば「ないない尽くし」のなかで学習を進める対策が難しい科目です。
本番の試験で着実に高得点を取るには、
①論文とはそもそも何か
②論文のルール、作法、構造とはいかなるものか
③論理的思考力、表現力、読解力をどのように培うか
④図表読み取り問題で問われる《情報の取り出し》《解釈》《評価》
について理解したうえで、的確に対策と実践演習を進める必要があります。
合格者の声(2025年度大学入試)
試験の概要
出題形式:
※大学HPで過去問公開
配点:200/200
時間:120分
出題の傾向
難易度:標準
【ポイント】
1200字程度の論述である。
過去3年間の出題テーマは、差別問題、ファシズム、公共施設をめぐるコンフリクトだった。
こうした具象(具体的な事象や現象)、つまり現実的な事柄である一方で、社会規範(社会にとっての公正性平等性)や民主主義(全体主義とはなにが異なるのか)、シチズンシップ(市民、国家、地域共同体、経済との関係性)など抽象としても論じられる能力を問う良問である。
また、公開されている出題意図(令和5年度)に次のように示されている。
出題意図
「『予断を持たずに他者の主張を丁寧に把握する』という、社会の様々な資料や事象を読み解き、説明する際に不可欠な基本亭学習態度を問うことも意図している」
とある通り、「予断を持たずに他者の主張を丁寧に把握する」ことは、社会科学に求められる姿勢そのものである。自己の考え方や価値観のみならず教育環境、出身地域、親の職業など社会的、文化的な背景を「所与の暗黙の前提」とすることを避けねばならない。高校生の苦手とする知的作業である。
社会規範、民主主義、シチズンシップについては、以下のWeb講義を参考にしてほしい。
具体的な対策問題
過去問以外に、どのような問題に取り組むことが小論文対策になるかわからないといった相談の声が寄せられることがあります。
当校では、アドミッションポリシーを分析し、過去問以外で事前に取り組むべき対策問題を選定して提示するほか、時事課題論文については新聞記事から作問して用意するケースもあります。
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